猫専のページ

トトとの出会い

今アイコンに使っている猫、名前は「トト」と言う。
我が家の大切な一員だ。

私の猫好きは子供の頃に由来する。
子供の頃、私の家では猫を飼っていた。
その猫は大変私になつき、どこに行くにも付いてきたし、寝るのも一緒だった。
小学校3年生の時に、その猫が自動車に轢かれて死んだ。
昨夜まで抱いて寝ていた猫が、無残な姿で道路に横たわっていた。
轢かれた猫は内蔵や目が飛び出していた。
私はとても直視できず、穴を掘って埋める祖父の後ろでただただ泣いていた。

以来、私の家では、情が移ってかわいそうだからと、動物は飼わなかったのだが、
どういうわけか、家内が「猫を飼いたい」と言い出した。
というわけで、親戚の家で産まれた子猫の雑種をもらってきた。
それが「トト」である。
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トトは、もらってきた時から、どうも風邪をひいていたらしい。
目やにや鼻水が出ているのだ。
ところが、近くの動物病院に連れて行こうとしたその道すがら、
暴れたトトを娘が離してしまい、トトは近くの公園へと姿を消したのである。

仕事から私が帰ると、妻も娘もパニック状態だった。
夕方6時頃から10時頃まで、みんなで名前を呼びながらトトを探した。
そのうちに11月の冷たい雨が降ってきた。
私たちは半分諦めた。
風邪をひいている子猫にとって、この状況はかなり絶望的だと思われた。

翌日、朝5時頃、娘が起きてきて「学校に行く前にもう一度探してくる」と言う。
私はその娘を制し、仕事前に探しに行くことにした。
半径2kmほどの公園を私はもう1度ぐるっと回ってみた。
20分ほど探したころ、ふと耳を澄ますと猫の鳴き声がする。
まさか……私は、声のする方に吸い寄せられるように歩いて行った。

私はまだ信じられないでいた。
なぜなら、この公園には野良猫が10匹ほど生活しているし、トトはほとんど鳴かないからだ。
昨夜もたくさん猫を見つけたが、ことごとく違っていて何度もがっかりさせられたのだ。

声は、ある古びた集合住宅の方からする。
近寄って行くと、その建物の上の方から声がする。
(飼い猫かもしれない……)
(この非常階段を上っていくか……でも早朝だぞ、これではまるで不審者じゃ……)
いろいろな思いが頭の中を駆け巡り、私はその声をそれ以上追うのをためらった。
そのうち、猫の声がしなくなった。
(やっぱり気のせいだったか)
(飼い猫の声だったんだな……)
そう思い、その集合住宅に背を向けたとき、また猫の声が聞こえてきた。
子猫の声だ!間違いない!

私は意を決して集合住宅の階段を上り始めた。
しばらくして鳴き声はやんでしまったが、私の足は止まらなかった。
万に一つの可能性があれば、それに賭けてみたいという思いがあった。

1階の踊り場、2階、2階の踊り場……いない。
3階……いない。3階の踊り場……いない。

ドアの向こうでは朝の支度をする音が聞こえる。
いきなりドアが開いて、住民が悲鳴を上げ、不審者呼ばわりされる……
そんな不安もあったが、私は最上階に向けて階段を上がった。

最後の階にたどり着き、壁を回った私の目に飛び込んできたのは………。

雨に濡れ震えている小さな小さなトトだった。

奇跡だと思った。私はトトをしっかりと抱きかかえ、家に向かった。
涙が出そうだった。でも、それよりも、喜びの方が大きかった。
家に連れ帰ると、家族中大喜びだった。娘は声を上げて泣いた。

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35年ぶりに飼った猫……しかも連れてきた翌日である。
トトが私の声を聞き分け、助けを呼んだとは考えにくい。
本当に奇跡だ。

私が小さいころ飼っていた猫、彼女と私は確かに心が通じ合っていた。
(もしかしたら、彼女が私を呼んだ……?)
そんな思いが私の脳裏をよぎる。

以来、トトは我が家の大切な一員である。
私の猫好きは復活した。

昼、誰もいなくなる我が家で、トトは私たちの帰りを大人しく待っている。
そして、私たちが帰ってくると、玄関に走ってきて「喜びの爪とぎ」をするのだ。

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by Ibasen | 2013-01-13 08:46 |
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個人の日記です。人に見せるものではないので悪しからず。

by Nekosen
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